■プロ歌手への道は家族とともに
生まれつきの脳性まひにより車いす生活を送る関本泰輝さんは、2023年にメジャーデビューした歌手です。子供の頃から歌うことが大好きだった関本さんが歌手を夢見るようになったのは、ディズニー映画「アナと雪の女王」のエンディングテーマ曲がきっかけでした。そのあまりに美しい歌声にすっかり魅了され、「いつか自分も」と憧れを抱くようになったそうです。
中学生になってからはボーカルスクールに入学。腹式呼吸ができないという身体のハンデを乗り越え、独自の歌唱法を身につけていきます。
夢をかなえる道のりには、ご家族の積極的なサポートもありました。車いす仲間とバンドを結成しアマチュアとしていくつかのステージに立つなど、音楽活動を精力的に続ける我が子の実力を確かめたいと思い、 彼の楽曲をプロのミュージシャンに送ったのはお母様。評価をお願いした相手は、関本さんの地元である京都府亀岡市の観光大使を務めるエイコン・ヒビノ氏でした。
エイコン・ヒビノ氏は「癒やしの周波数」「聴く処方箋」といわれる528Hz音楽の第一人者。2015年テイチクエンタテインメントから発売されたアルバム「心と体を整える〜愛の周波数528Hz〜」で第57回日本レコード大賞〈企画賞〉を受賞したアーティストです。
関本さんが作詞作曲した「Myself」という作品を聴いたエイコン氏は「完成度が高く、マーケットで勝負できる」とプロデュースを即決。テイチクエンタテインメントからリリースされたデビューアルバム「僕が僕であること」は、過去に例のないスピードで収録が進められたそうです。
■等身大の歌詞が聞く人の心に響く
透明感のある伸びやかな歌声に加えて、日々の暮らしから紡ぎだす等身大の歌詞も関本さんの魅力です。
関本さんの作詞の手法は、例えば訪れた場所でふと目にした景色や、散歩の道すがらにすれ違った親子の微笑ましい姿などからインスピレーションを受け、断片的なフレーズをメモにとどめて楽曲に落とし込むというスタイル。悩みも希望も包み隠すことなく、ありのままの自分をさらけだす飾り気のない言葉は、多くの人々に感動を与えています。
これからの音楽活動においては、作曲にもさらに積極的にチャレンジしていきたいと意欲的な関本さん。5月3日(金・祝)に開催される「高槻 JAZZ STREET 2024」にはバンドで参加したり、7月28日には大阪ソープオペラクラシックでのコンサートも決定しています。詳しくはオフィシャルHPでご確認ください。
関本大樹さんのデビューアルバムCD「僕が僕であること」定価2,000円(税込み)は、テイチクエンタテインメントから発売中です。聴く人の心に優しく響く“奇跡の歌声”を、ぜひお聞きください。